ネイチャーガイドという仕事と自然観|編集長コラム

ちっぽけな自分
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最近記事を書いていて難しいなぁと感じるのは、自然のすばらしさを文章で伝えること。

あまりにもすばらしい風景に出会った時、思うがままに最高の表現をしたつもりで、1日置いて読み返すとポエムっぽいものが出来あがっていることがよくあります。

こんにちは!やまちゃんです。

テンションが上がりすぎて書いた、あまりにもポエムっぽい仕上がりの記事をどうしよう。そのままでいいかな。思いのほか言葉のボキャブラリーが少ないせいで、安っぽい感じに見えてしまう。そんなことを考えていたので、ネイチャーガイドでもあるやまちゃんの自然観について少し話しておきます。

本当はネイチャーガイドという働き方について書き始めたんですが、ちょっとモヤモヤしたので放出。

頭の中は”北の国からのテーマ”が流れています。あーあーあああああー。んふー。

自然観について

北海道の大自然。こんな風に一言で言ってしまうのはあまりにももったいない。特に道東エリアは自然が豊かで、それを目的に旅する人も多い。だから魅力を知ってほしい。

自然はその一場面を切り取って伝えるにはあまりにもスケールが大きい。だからこそ詩的で哲学的なポエムっぽいものが出来あがってしまうのも無理はないのかもしれない。切り取る場面は、自然のもつ長い時間の中のほんの一瞬。自然界におけるマクロなエッセンスでしかない。

表現するには文学的な比喩であったり、時には感情的な叫びのような形容を使うことがある。ただ、伝えるために俗っぽい言い回しもする。匂いフェチにオススメとか。

自然が大半を占めるまちに住んでからというもの、自然が次々に見せつけてくる新しい世界。

マクロな世界、苔の隙間にある雫、リンゴの葉をかじる青虫、雪の結晶。

雄大なる世界、はるかかなたに見える(気がする)太平洋、ちっぽけな自分、空の高さ、水の循環。氷のアート。

五感で感じる世界。小鳥のさえずりで目覚める朝、雨の日の森のにおい、ほほをなでるやわらかい風、砂のざらつき、まぶたを焦がすひかり。生き物の気配(第六感?)

苔の雫

雨の森の苔。みずみずしく雨をまとっています。

どうせならありのままの姿がいい。

自然とともに生きること

自然そのものが脅威になった時、何もできない自分を知るだろう。そんなとき自分はどうあるべきか。きっと答えは出ないけど、考えておこう。

守るために、本来この自然の中にはなかったものを排除すること。本来あったものを元に戻そうとすること。そういうこともあるだろう。考えておこう。

景観を脅かすものやノイズが大きなもの、この町の暮らしが続く上で必要なこともあるだろう。考えておこう。

昔からこの地に住む生き物は偉大な存在。

ネイチャーガイドという仕事

まとまりがない話はここまで。

自然を相手に仕事をしている立場からものを言おうとすると、どこか本当ではない要素が含まれてしまって真実味がなくなってしまう。そいうの取っ払っていくと、結局ポエムが残ります。それでいいや。

野に咲く花が好きだから

さて、やまちゃんのしているネイチャーガイドについて少しお話します。

今でこそ星空のガイドをメインにしていますが、もとはと言えば「花が好き」だったことがきっかけでネイチャーガイドという仕事になった。

高校の林間学校でみたニッコウキスゲを見た頃から好きだった花。小さいころから山に連れて行ってもらってたのもあるかな。

やまちゃんの言う「花」とは、自然の中に咲く花。山野草。wild flower。

例えば今の時期は、弟子屈町の道沿いで咲いているハシドイ(丁香花)の甘い香りにつられて、ふと車を止めて真っ白な花の匂いを嗅いだりすることだったり、ノリウツギがだいぶ咲いてきたなぁとか、摩周岳の登山道のチシマセンブリのスタイリッシュな青い花は8月には咲くだろうかとか。

ハシドイ(丁香花)

ライラックのことをムラサキハシドイと言います。ハシドイ属の中でもこの丁香花は日本に自生している種です。芳香性の小さな花をたくさんつけます。匂いフェチにオススメ

北海道に来る前の一時期、ガーデニングにハマっていたこともありました。だから園芸種も嫌いというわけではありません。ただし、放置されてはびこってしまう外来種のルピナスや、せっかく北海道にいるにもかかわらずトロピカルなデザインの花を見かけるとちょっと違うなと感じてしまいます。きちんと手入れされていればそれもいいかな。

 まいにち空を見る仕事

自然を相手にする農家さんと同じように、天気を気にする仕事でもあります。当然ながら雨が降ったら星見えないですし、風が吹いたら危険なこともあります。ちなみに、雨が降ったからと言って外に出れないこともない。

エンジュの雫

エンジュの葉は水をはじくので、雫を撮るのにオススメ。ここは和琴半島オヤコツ地獄。

クルマユリで雨宿りするエゾシロチョウ

クルマユリで雨宿りするエゾシロチョウ。それで雨をしのげているの?

そのせいか、すっかり空を見るのが仕事になってしまいました。365日空を見てます。気象予報士かってくらいに。仕事が休みだろうとみてます。朝・昼・晩、何度も何度も。

900草原の夕焼け

だから、青空の本当の青さも、夜空の本当の色も知っています。朝日が昇る前の虹色の空も、夕焼けに染まる深紅も。空を飛ぶ鳥たちのことは少しだけ。

人と自然をつなぐ仕事

ときどきネイチャーガイドは接客業と言われることがあります。確かにお客さんと接してますから広義的には間違いではありません。でもなんか違う。自然の解説員というのもちょっと違う。

旅を楽しみたいお客さんのニーズがあって、それに応えることが使命なのかな。その中に自然の解説を織り込んでいく感じ。お客さんという縦糸にガイドが横糸を織り込んで編んでいく感じ。だから完成形はいつも違う。無理に織り込むとほつれてしまうから丁寧に応えていく。時にはほつれた糸を解きほぐすように話を聞くだけのこともある。一度に相手する人数にもよるけど。

もちろん現実には商売だから報われないこともあるよ。金銭のやり取りもあるし、こちらは生活もかかっているし。

それでも楽しい。キラキラ目を輝かせて心から楽しんでくれているのを見る時、歓声を上げる瞬間、素直に楽しんでいる姿を見た時には、やってよかったって心から思う。どんなに条件が悪い時でも楽しめる人を見たときに自分もそうありたいと思う。

ありがとう。本当に楽しかった。また来ます!と言って手を握ってもらうと泣いてしまいそうなくらい嬉しい。

 ネイチャーガイドは季節産業でありライフスタイル

ネイチャーガイドというくくり方はわりと大雑把。専門的なスキルを要するものもある。弟子屈町でガイドと言ったら、カヌーガイド、乗馬ガイド、星空ガイド、登山(トレッキング)ガイドのような専門スキルが必要なものがある。(登山ガイドといっても、町内の最高峰は1000mと低く日帰りのハイキングかライトトレッキング程度)

基本スキルとして観光全般のことを知る必要があって、その上に専門性がある。ベース部分だけでもガイドは可能。なにより一方的に話すことよりもコミュニケーションを取れることが大切。性別も世代も問わない。負っているリスクや時間によって対価にも幅がある。

ガイドの仕事は季節変動が大きい。北海道の観光産業は、札幌のような都市部を除いて、一瞬の春と夏休みと紅葉の秋と長い冬の100日~150日程度の期間しか繁忙期がない。短い期間で一気に稼ぐ方法か、閑散期を別の仕事でつなぐ方法に分かれる。

逆にいえば、ムラがあるからこそライフスタイルの実現も可能となる。春と秋には農家の手伝いをしたり、空いた時間にモノ作りに没頭したり、お客さんがいない時は釣りに行ったり、冬は雪遊びに出かけたり。

そこには多様な暮らしがある。とにかく何でもやってみて自分に合ったものを見つけていく楽しさもある。一気に稼いでしまって、技術が必要なところはお願いしながら自分で家を建てるのもいい。極端かもしれ長、そんな感じの暮らしが実際にある。

最後に

弟子屈町ではガイドが不足しています。だからと言って求人はありません。特に20代の若い世代は今年ようやく誕生したばかり。次の世代がいなければしぼんでしまいそう。

自然の中でライフスタイルを実現しつつ、暮らしていけるだけの糧が得られれば良いと言う人がいたらと思います。思うんです。アウトドアが好きな人で、別にすでにあるガイドでなくても、自分で立ち上げたい!という強い気持ちがある人ならきっと出来ます。もともと数十年前にはそういう人がいなかったのですから。

競合がいないジャンルを狙っていくのはありですよ。例えばサイクリングとか。2つのスキルを組み合わせてもいい。「ネイチャーガイド×○○」、エンジニアやブロガーのような場所を問わない仕事の組み合わせや、歌って踊れるネイチャーガイドでも、子どもも楽しめる手品をするガイドでも。

役場で移住の話を聞いてきました。今までとは違って30代40代の若い夫婦の移住ニーズが高くなってきているそうです。てしかがじかんとして歓迎します。目的はそこにあるのだから。その世代に来てもらえるような情報をもっと充実させていきます。検索クエリからも観光よりそこを出して行けとデータが語っています。

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それではまた!

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